去る者は日々に疎し -電子化は故人の思い出も残せないようです

以前の戸籍、亡くなった人も×が記載されますが、その下に生きてきた記録は残っていました。電子化の波は、この故人の記録も、生きた証も消していくようです。
お寺の過去帳も、いずれすべて電子化されていくのでしょうか。

<電子化戸籍>消える死亡者名残してに…実現困難と回答 法務省
11月13日2時32分配信 毎日新聞

 戸籍の電子化に伴い、電子化前に亡くなった家族の名前は新戸籍では消える。病死した子供の親たちが「生きた証し。名前を残して」と希望者には記載を残すよう求めた要請に、法務省が「電子化前の原戸籍には記載されている」などとして「実現は困難」と回答した。要請から5カ月後に文書回答した法務省に、親たちから「真剣に検討したとは思えない」と不満の声が上がっている。

 従来の紙の戸籍や電子化後も残る原戸籍では、家族に死亡者が出ると、除籍したことを示すため名前の欄に×印を付けてきたが、名前自体は読める。94年の戸籍法改正に伴って導入された電子化戸籍では、電子化後に死亡した家族については「除籍」と追加記載されるが、電子化前に死亡した場合には、戸籍に名前さえ残らない。

 こうしたことから「新戸籍は、子供が生きていたことや、生まれたことさえ、なかったと同じ」として、「電子化前に死亡したケースでも希望者には名前を載せてほしい」と、子供が病死した親たちの会「小さないのち」(兵庫県尼崎市)が5月31日に、法務省に要請書を提出していた。

 法務省は先月29日付で「戸籍は一定の形式・方式に従い、記載すべきものとされている」としたうえで、「心情は十分察するが、原戸籍で証明できることや全国統一的な記載や扱いをするため(希望者優遇は)困難」と回答した。

 要請の中心メンバー、川崎市麻生区の東城直枝さん(42)は、04年10月2日に1人息子、葉(よう)ちゃんを2歳5カ月の時、急性脳症で亡くした。川崎市での電子化戸籍の6月導入を前に改善を求めていた。

 東城さんは「名前が消えると知った時、子供を2度失ったようなショックを受けた。この世に存在した証しとして名前を入れてほしいだけ。5カ月も待たされ、誠意ある回答とは思えない」と話した。

 法務省民事1課は「システムの改正には手間がかかる。離婚や養子縁組の解消の場合なども含めて、どの程度まで希望を受け入れるかという問題もあり、要望への対応は難しい」としている。

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